数多くのヒット作を手がける敏腕ソングライターとして知られる一方で、優れたソウルシンガーとして甘さと力強さを兼ね備えた歌声で人々を魅了するアーティスト・Gordon Chambers(ゴードン・チェンバース)。彼のソロ4作目となる最新作『Surrender』が本日全国発売された。
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Gordon Chambersは、ベテランのソウルシンガーとして活躍を続ける一方で、Whitney Houston、Patti LaBelle、Ron Isley、Beyonce、Angie Stoneら数多くの著名アーティストに楽曲提供をしてきた一流ソングライターとしてもその名を知られる人物。1995年にはAnita Bakerのヒット作“I Apologize”のソングライターとしてグラミー賞も受賞した辣腕だ。先日新作発売を発表したソウルシンガーNao Yoshiokaの2ndアルバム『Rising』に収録された”Dreams”など数曲の楽曲提供をしたことでもその名前を耳にしたことがあるのではないだろうか。
Gordon Chambers提供の”Dreams”
そうして良質な楽曲を次々と生み出し、多くのアーティストから信頼を寄せられる優れたソングライターとして実績を重ねたのち、彼は2004年に自身のシンガーとしての活動を本格化する方針を固める。
Carl Thomas、Roy Hargrove、Glenn Lewisら一流ミュージシャンたちを招集し、プロデューサーには“I Apologize”で制作を共にしたBarry Eastmonを迎えたデビューアルバム『Introducing Gordon Chambers』は2005年にリリースされ、アメリカ最大手のソウルミュージック・サイト「SoulTracks.com」が選出するIndependent Soul Album of the Yearにノミネートされるなど高い評価を受けた。
そんな彼がリリースするソロ4作目となる最新作『Surrender』では、自身初となるセルフプロデュースにも挑戦。本作の制作にあたり意識したのは、Stevie Wonderの1976年作『Songs In The Key Of Life』だと言う。社会的かつスピリチュアル、それでいて美しく愛に溢れた名曲の数々は彼の創作意欲を大いに刺激したようだ。ゲストにLalah Hathaway、Eric Robersonなど今をときめく実力派シンガーを多数迎え、知的探究心に満ちた作品となっている。
R&Bからジャズまで幅広い作品に現在引っ張りだこの実力派シンガー・Lalah Hathawayと熱いデュエットを披露した“Back To Love”や、過去に二度のグラミー賞ノミネート経験を持つシンガー・ソングライター・Eric Robersonをゲストに迎えたエモーショナルなミッド・チューン“It Made It”など、収録された楽曲はいずれもR&B、ポップス、ゴスペルの要素を含む多元的なもので、全編を通してChambersならではの美しいメロディを存分に楽しむことが出来る。
またこれまでの作品と同様、Chambersは過去に自身が手がけた楽曲を本作の中で自ら再現。90’sR&B界を代表する歌姫・Brandyの1998年作『Never Say Never』に収録された“One Voice”に新たなアレンジを加え、オリジナルとは異なる繊細で神聖な世界観を演出している。
いつの時代も色褪せない、全てのソウル・R&Bファンを満足させるドラマチックな名盤がついに発売だ。