Aaron Abernathy _ Dialogue_img2

オハイオ州クリーブランド出身のマルチアーティストAaron Abernathy(アーロン・アバナシー)。2016年にリリースした1stアルバム『Monologue』がタワーレコードのレコメンド作品「タワレコメン」に選出されるなど、プリンス〜ディアンジェロの系譜を継ぐ存在として大きな注目を集めた彼が、前作からわずか1年足らずで2ndアルバム『Dialogue』を本日10月11日にリリースした。

彼のキャリアはR&Bのレジェンド・Gerald Levertと同じ高校の音楽科を卒業後、ハワード大学で自身のバンドを結成し初の自主制作アルバムをリリースしたことから本格的にスタート。地元の音楽ファンの間で大きな話題となると、そのライブパフォーマンスは業界の第一線で活躍するアーティストたちの耳にも届き、Eric RobersonやMarsha Ambrosius、Slum Villageといったアーティストからも注目を浴びるようになった。

 

 

Slum Villageは2005-2010年のワールドツアーのミュージックディレクターとしてアバナシーを抜擢し、さらに『Villa Manifesto』(2010年)のシングルカット“Dance”でも彼をフィーチャー。さらにアンダーグラウンドHip Hop界の重鎮Black Milkのツアーに同行し、過去4作にもフィーチャリングされた。そして2016年には彼のバンドNat TurnerとBlack Milkのコラボアルバム『The Rebellion Sessions』を共同制作し、ツアーを敢行すると、そのステージパフォーマンスはPrinceやJames Brownのショーマンシップを感じさせると絶賛された。

 


そんな彼の2ndアルバム『Dialogue』は今作も全編Aaron Abernathyによる作曲、編曲、プロデュースとなっており、前作で絶賛された熱さとクレバーさが共存するようなディープなファンクネスはそのままに、70’sソウルのサウンドを現代的に再解釈したドラマチックなサウンドを生み出している。一方で、普遍的な愛や家族など、ごく身近な人間関係をテーマとした前作『Monologue』とは異なり、経済や人種差別などの問題に対してアメリカに生きる黒人の一人としての主張をフラットな視点から音楽にすることで、よりコンセプチュアルでリアルなメッセージが絡み合う作品となっている。

まるでMarvin Gayeの 『What’s Going On』や、Sly & The Family Stoneの『There’s a Riot Goin On』、Curtis Mayfieldの『Curtis』といった歴史的名盤を彷彿させるような濃密で上質な傑作は多くの音楽ファンの心を強く揺さぶるだろう。

 

>オフィシャルショップでチェックする