雨の中で、呼吸を取り戻す。Nao Yoshioka「In the Rain」
自然と向き合うことで見えてきた、新しい章のはじまり。

 

Nao Yoshioka, MXXWLL「In the Rain」
https://naoyoshioka.lnk.to/ITR

 

2026年、Nao Yoshiokaは新たなフェーズへと歩み出す。その最初のシングルが「In the Rain」。本作は、声を張り上げるタイプの曲ではない。まず伝わってくるのは、音の合間に残る、深い呼吸。

 

森と雨、そのままの感覚を音に
制作はオーストラリア、シドニーから郊外へ。プロデューサー/アーティストのMXXWLLの自宅スタジオで行われた。ナショナルパークに隣接したその場所では、庭に出るだけで森が広がる。制作当日、雨が降った。湿った空気、土と木々の匂い、自然が静かに息づく音。その体験が、そのまま楽曲の核となっている。「In the Rain」というタイトルも、何かを象徴するために付けられたものではない。その日、そこにあった時間を、そのまま受け取った名前に近い。

 

回復という、もうひとつの創作
Nao Yoshiokaはパニック発作に悩まされてきた。その回復のプロセスで重要だったのが、自然の中に身を置く時間だったという。情報や刺激から距離を取り、自分の感覚を取り戻す。その過程で見えてきたのは、「自分を大切にする」という、あまりにも基本的で、しかし忘れがちな態度だった。本作には、その気づきが、過度な説明を伴わずに滲み込んでいる。

 

ソウルという形式、現在形として
サウンドは、70年代ソウルの記憶を呼び起こす温度を持ちながら、決して過去に留まらない。装飾を削ぎ落とし、声とグルーヴの関係性にフォーカスしたアプローチは、Nao Yoshiokaがソウルシンガーであることを再確認させると同時に、2026年の現在地を正確に示している。それはノスタルジーではなく、身体感覚としてのソウルだ。

 

新しい章は、声を張り上げずに始まる
「In the Rain」は、強く主張する楽曲ではない。だが、静かに長く残る。
世界を巡り、多くを経験してきたNao Yoshiokaが、あらためて自分自身と向き合い、自然の中で呼吸を整えた先に鳴らされた音。その最初の記録が、この一曲である。

 

Nao Yoshioka コメント
私にとって、2026年最初のシングルが「In the Rain」になることを、とても嬉しく思っています。この曲は、日々の中で自分を見失いかけたとき、海や自然に身を委ねることで、少しずつ本来の自分を取り戻していく過程を描いた楽曲です。忙しさの中で聞こえなくなっていた自分の声や、心の奥にしまい込んでいた本当の気持ちが、自然の中で静かにほどけていく。そして、自分自身の内側の声が、また確かに聞こえてくる。そんな感覚を大切にしました。街の中でも、どんな場所でも、ふと自分に戻りたくなったときに、この曲を聴いてもらえたら嬉しいです。

 

Nao Yoshioka, MXXWLL「In the Rain」
https://naoyoshioka.lnk.to/ITR