サブ①(リック・ホール&クラレンス・カーター)

“音”を作る現場では多くのドラマが起こる。例えば1969年8月、ハイド・パークでローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズの追悼式が行われ、アメリカでは伝説のロックフェス”ウッドストック”が3日間行われたこの時、イギリスはロンドンにある”アビー・ロード・スタジオ”ではビートルズが実質最後のスタジオ録音盤となった『Abbey Road』を制作し、後に世界一有名な横断歩道になるあの場所であの写真が撮影された。1つの時代が移り変わる瞬間になくてはならない場所としてこのスタジオは重要な役割を果たしていたと言えるだろう。

 

これから紹介する映画はそんな音を作る現場を舞台にした音楽ドキュメンタリー。SWEET SOUL RECORDSから音楽ファンの皆さまにぜひともオススメしたい作品だ。

舞台となるのはザ・ローリング・ストーンズ、ボブ・デュラン、U2ボノ、アレサ・フランクリンらが愛した“ソウルミュージックの聖地”と呼ばれるアラバマ州マッスル・ショールズ。本作はフェイム・スタジオとマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオの2つのスタジオに集まるミュージシャン達やスタジオマンらに迫る。

 

 

ネイティブ・アメリカンから“歌う川”と呼ばれ、神聖な土地として有名なテネシー川のほとりにたたずむ小さなスタジオだが、「このスタジオで録音すると魔法のように輝く音楽が生まれる」とミュージシャン達は口をそろえて言う。

60年代から70年代にかけてのソウルミュージック黄金期。マッスル・ショールズを世界的な音楽スタジオに育てた男達の人生や、人種差別が残る時代に黒人と白人が音楽的感性を融合させていく奇跡の瞬間を刻む。サンダンス映画祭で絶賛され、米映画サイトROTTEN TOMATOでは97%もの高い評価を受けた必見の音楽映画だ。

 

そしてインタビュー形式で登場する豪華なアーティスト、2014年のグラミー賞のサントラ部門にノミネートされた上質な音楽達にももちろん注目。音楽ファンならば見なくてはならないリアルな音楽の現場を捉えたマストチェック作品だ。

 

まっする

 

詳細

【 タイトル 】 『黄金のメロディ マッスル・ショールズ』
【 公開表記 】7月12日 新宿シネマカリテほか全国順次公開予定
【 クレジット 】 (C)2012 EAR GOGGLES PRODUCTIONS.LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
【 監督 】グレッグ・フレディ・キャマリア
【 製作 】ステファン・バッガー、グレッグ・フレディ・キャマリア
【 撮影 】アンソニー・アレント
【 音楽 】ドリュー・バイエル、ジル・メイヤーズ、レイ・スミス
【 出演 】リック・ホール、アレサ・フランクリン、ミック・ジャガー、
キース・リチャーズ、ボノ、スティーヴ・ウィンウッド、グレッグ・オールマン、
【提供】メダリオンメディア
【 配給・宣伝 】 アンプラグド
【 公式サイト 】 http://muscleshoals-movie.com/
【 STORY 】
アラバマ州マッスル・ショールズのテネシー川は古来より“歌う川”と呼ばれ、神聖な場所として知られる。そしてこのマッスル・ショールズ サウンド スタジオとその創設者であるリック・ホールは今日に至るまでに世界の音楽シーンに多大なる影響を与えた。ミリオンヒットを数々と生み出し、差別を乗り越え黒人ミュージシャンと白人バンドを実現させた。後にマッスル・ショールズはザ・ローリング・ストーンズを筆頭に、ボノ、アリシア・キーズ、ジミー・クリフ、アレサ・フランクリン、パーシー・スレッジ等、多くの伝説的ミュージシャンから愛される“音楽の聖地”となった。そんな“マッスル・ショールズ”を生み出した男達の人生と、聖地として君臨するまでの歴史に迫る。