オーストラリア第2の都市メルボルン。この街から登場したフューチャー・ソウルの新星バンド、Leisure Centre(レジャー・センター)の初フルアルバム『Mind Full』が本日9月5日に全国発売となった。

メルボルンが輩出した世界的人気バンドといえばHiatus Kaiyoteを思い浮かべる人が多いだろう。紅一点のシンガー、Nai Palmを中心とする4人組で、彼らの代表曲“Nakamarra”が大ヒットをしてからは世界的にHiatus Kaiyote以降とも言えるアーティストが続々と登場してきた。その中で、彼らと同じメルボルン出身の男女混成グループで同じくフューチャー・ソウルを奏でるHiatus Kaiyote直系のバンド、Leisure Centreの存在感は日に日に増してきている。

 

 

結成当初は「The Do Yo Thangs」としてデビューした彼らは、メルボルンという都市の豊かな音楽的土壌を感じさせるスーパー・バンドだ。リーダーでドラマー/シンガー/コンポーザーでもあるHugh Robinovici、日本でもデビューを飾ったディスコ/ブギー・デュオのAuDréとしても活躍する女性ヴォーカルのAudrey Powne。その他にもSaskwatchのベーシスト、The Cactus Channelのギタリストなども参加し、まさにメルボルンで有名なアーティストたちが結集している。

 


※Audrey Powne(左)とHugh Rovinovic(右)

 

そんな彼らが「The Do Yo Thangs」名義で2016年にリリースしたEP『One Plus One』からさらにディープに、エレクトロ感も増した新作『Mind Full』にボーナストラックを3曲追加した日本仕様特別盤が今回発売された。iPhone の音楽制作アプリ「GarageBand」を使って曲の原型を作り、バンドメンバーと共にバンドサウンドに仕上げていくスタイルが生み出す、ローファイな質感とハイファイなデジタルサウンドが融合したフューチャー・ソウルが、たっぷり14曲収録されている。

ミニマルなビートが織りなすタイトルトラック“Mind Full”から90sの空気感を感じるダンスナンバー“Sucka”まで、バンドの代名詞的サウンドの808キックドラムや幾重にも重なり合ったシンセサイザー、揺らいだビート、タイトなヴォーカルハーモニー、さらにはニュージャックスイング感といったバンドのヴァラエティに富んだ実験的な要素を楽しめる。

 

 

実際にファンであり交流もあるというHiatus Kaiyote直系的なサウンドから、KINGのような雰囲気を漂わせたり、90sの香りを纏いながらもThe Internetをも思わせる楽曲まで、極めて高い音楽的素養を感じさせる彼ら。かつてのHiatus Kaiyoteのようにオーストラリアを飛び出して世界が彼らの音楽を耳にする日もきっと遠くはないだろう。時代を経ても色褪せることのない輝きを纏うであろうLeisure Centreが次に生み出す音楽に期待だ。

 

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