ソウル・ミュージックのメッカ、フィラデルフィアから新たに登場した注目のコレクティヴ、Killiam Shakespeare(キリアム・シェイクスピア)。Steve McKieとCorey Bernhardの二人を中心に結成されて以降、ジャズ、ファンク、ヒップ・ホップ、R&B、ソウルなどをベースにした実験的なサウンドを展開しフィラデルフィアで高い人気を誇っている彼らの最新作『A Town Called Elsewhere』が本日全国発売された。

Steve McKieはフィラデルフィア出身のドラマー/プロデューサー/ソングライター。Questloveを始め数多くのレジェンドに師事を仰ぎながら音楽を学び、キャリアをスタート。Prince、Jill Scott、Common、Joss Stoneといったトップアーティスト達と次々に共演の機会を得るようになり、シーンで欠かせないプレイヤーへと成長した。その傍らでプロデューサー/ソングライターとしてのキャリアも積み重ね、米レコード協会のゴールドディスクを獲得したJill Scottの『The Real Thing: Words and Sounds Vol.3』、2015年にBillboard Top 200で1位を獲得した『Woman』の収録曲など数々のプロデュースを手掛け、第一線で活躍し続けている。

そして今まさにプレイヤーとして旬を迎えているのがもう一人の中心メンバー、Corey Bernhardだ。彼はマサチューセッツ出身でハーバード大学を卒業したピアニスト/キーボーディスト。極めて高い演奏力と繊細なタッチは多くのアーティストから信頼を集め、Bilal、Talib Kweli、Snarky Puppyなどのトップアーティスト達と活動を共にしている。またここ日本においては、Nao Yoshiokaのアメリカでのバックバンドメンバーも務めていることでも知られている。

 

そんな彼らにとって2枚目となるアルバム『A Town Called Elsewhere』には、Bilal、DJ Jazzy Jeff、Amber Navran (Moonchild)、Chris Turnerなど豪華なゲスト陣も参加。複数のジャンルをブレンドした独特のビートとオーケストラルなサウンドを40分間に凝縮した一枚だ。その豊富な音楽的バックグラウンドと、世界の第一線で活躍する演奏力で表現される音楽は様々な表情を見せ、何度聴いても新鮮な響きを感じさせてくれる。影響源にMiles Davis、Herbie Hancockなどジャズの巨匠から、Jimi Hendrixなどブルースのレジェンド、さらにはQuentin Tarantinoなど音楽外の巨匠も挙げる彼ら。その豊富なバックグラウンドから生み出される一つの到達点ともいえる音楽は一聴の価値ありだ。

この二人を中心にフィラデルフィアで実力派アーティストを迎えて活動を続ける彼ら。知る人ぞ知る名プレイヤーから、世界的アーティストへと躍進の時はもうすぐだ。